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世界60年以上の歴史を持ち、50拠点以上の語学学校を直営で運営するグローバル教育機関、イー・エフ・エデュケーション・ファースト(EF)の日本法人・EFジャパン。メールを送っても開封されない、電話をかけても出てもらえない──若年層を主な顧客とする企業が直面するリーチ率の課題に対し、SalesforceとLINEマーケティングプラットフォーム「MAAC」のシームレスな連携と「LINEを単なる配信チャネルではなく、顧客情報を収集・蓄積する装置として活用する」という発想の転換で、顧客接点の常識を塗り替えました。
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EF Education Firstは創業60年以上、世界50拠点以上で語学学校そのものを運営する留学業界最大手です。一般エージェントが現地校を仲介するのに対し、EFは学校運営と留学サポートの両方を自社で完結します。この「学校まで直営」というモデルは強力な差別化ポイントである一方、顧客にとっては最初は理解しづらい部分でもあります。「ただの旅行よりも本当に人生が変わる経験」として一貫した留学支援を行っており、その価値をデジタル上でどう届けるかが課題でした。

マーケティング部は8名体制で、CRMマネジメントチームがSNS経由の見込み客をカウンセラーとの1対1相談に橋渡しするナーチャリングを担います。マネージャーの山本氏は教育業界で約15年の営業経験を持ち、マーケティングからセールス・クロージング直前まで一貫した顧客コミュニケーションを設計しています。顧客層は10代のグループ留学から社会人・シニアまで幅広く、LINEはその全層をカバーできる唯一のチャネルでした。
LINE導入以前、問い合わせ後の対応は電話が7〜8割を占めていました。しかし電話リーチ率は10%未満、メール開封率は10〜20%台。せっかく獲得したリードが「待ちの状態」に戻る悪循環が続いていました。「お客様はどこにいるのか」という視点でたどり着いたのがLINEです。年齢層が偏らず若年層から親御さん世代まで日常的に使われており、EFの全顧客層をカバーできる点で理想的な選択でした。

EFはグローバルでSalesforceを顧客データ基盤として採用しており、日本法人も例外ではありません。しかしLINEで取得した行動データ・興味関心・チャット履歴をSalesforceに連携する手段がなく、「知っているのに活かせない」状態が続いていました。LINE上で「オーストラリア留学に興味がある」とわかっていても、その情報がSalesforceに入っていなければ営業担当者はゼロからヒアリングし直す必要があります。申し込み済みの顧客にキャンペーン案内を誤送信するリスクも生じていました。

10代から親御さん・シニアまで多様な層に対して、一律のメッセージを配信し続けていました。「高校生にはビジュアル重視、親御さんには安心感重視」という出し分けができず、的外れな情報配信によるブロックリスクが生じていました。顧客の選択・行動に応じて必要な情報だけを自動配信し、押し売りせず相談・申し込みまで自然に後押しする仕組みが求められていました。
クレッシェンドラボはメッセージの種類だったり、フレキシビリティというところがすごく飛び抜けていた。開封率やクリック率のKPI管理ツールがそもそもあったのも大きかった。そして何より、Salesforceと繋げられる会社さんという点での知識量が非常に多かった。ほぼ一択だった。

EFジャパンが最重視したのは「SalesforceとLINEをリアルタイムで双方向に連携できること」。グローバルで統一されたSalesforceの基盤を崩すことなく、日本市場のLINE活用を組み込める技術力と経験を持つパートナーとしてMAACが選ばれました。LINEで取得した行動データ・タグが即座にSalesforceへ同期され、逆に申し込み済みステータスがMAACの配信除外に即反映されます。山本氏が特に強調したのは連携のリアルタイム性で、「ラグは5分以内、できるだけ直で欲しい」という要望に応えるデータ連携が実現しています。KPI管理機能が標準搭載されている点も決め手でした。

MAACの導入によって構築されたのは、顧客データが止まることなく循環し続ける生きたCRMの仕組みです。SNSで留学に興味を持ったユーザーをLINEへ誘導し、カルーセルアンケートで渡航先・年齢・検討期間をタップだけで取得。タグを自動付与してSalesforceへリアルタイム同期し、MAACがセグメントを設計してパーソナライズ配信を自動化します。顧客の反応・チャット履歴もSalesforceへ自動フィードバックされ、データが蓄積されるほど配信精度と顧客理解が向上するポジティブサイクルが生まれます。

タグによるセグメント化により、一斉配信からパーソナライズ配信への転換が可能になりました。「オーストラリア留学に興味がある大学生」に絞ると配信対象は300〜400人規模になることもありますが、関心のあるユーザーだけに届けることで成約率まで改善します。山本氏は「最初はちょっと怖かった。300人・400人に送って意味があるんだろうかって思っていたんですけど、やっぱりそこが反応が良くて、質が本当に高くなった。最終的なお申し込みご成約率まで影響が出始める部分なので」と語っています。また、ファネルの段階に応じて導線を分け、興味・認知段階はWebサイトへ、資料請求・相談段階はLINEへ誘導することでLINEへの流入の質を高めています。

大学3年生のAさんがInstagramでEFを発見し、「まず相談をLINEで」という導線からLINE公式アカウントを友だち追加しました。
STEP 1 | 興味関心データをLINEで取得・即タグ付与
友だち追加後、カルーセル形式のアンケートが届きます。Aさんは「オーストラリア」の画像をタップし、「大学生」「検討期間:3カ月」と回答。これらが即座にタグとして付与され、MAACを通じてSalesforceにリアルタイムで同期されます。
STEP 2 | ピンポイントなパーソナライズ配信
統合されたデータをもとにMAACが「オーストラリア留学に興味がある大学生」セグメントを自動生成。Aさんに向けてオーストラリア留学の説明会案内がLINEで自動配信されます。全員への一斉送信ではなく、Aさんの関心にピタリと合った情報だけが届きます。
STEP 3 | 温度感を持った営業フォローアップ
担当者がコンタクトを取る際、Salesforceにはすでにすべての情報が揃っています。「オーストラリアへの3カ月留学をお考えなんですね」という自然な会話から提案開始。電話・メール・LINEどのチャネルからでも「自分のことをわかってくれている」体験が実現します。

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セグメント配信の導入で開封率は30〜40%台から最大68.8%へ。山本氏は当初61%と報告していましたが、その後68.8%に更新。「本当にびっくりするものですね」と語るほどの成果です。パーソナライズ配信では通常比9倍のエンゲージメントを達成しています。
電話では取れなかった返信がLINEのチャットで届くケースが増加し、山本氏はこの変化を「こちらがリーチしたというよりも、お返事もらえた、ということが増えた感じ」と表現しています。

成果はKPI数値だけではありません。顧客の行動履歴や関心度合いが可視化されたことで、営業担当者は「どのタイミングで」「何を提案するか」を根拠を持って判断できるようになり、提案の質と成約確度の向上にもつながっています。今後は留学前から帰国後まで「生涯の顧客接点」の構築を目指し、台湾・韓国・中国など各市場へのグローバル展開の試金石としても機能しています。
EFジャパンの事例が示しているのは、チャネルを増やすことよりも、データ連携によって活データを循環させる仕組みを作ることの重要性です。「LINEは『メッセージを送るツール』ではなく、『顧客を深く知るための装置』である。SalesforceとMAACをつなぐことで初めて、その真価が発揮される」(株式会社クレッシェンド・ラボ カントリーマネージャー 猪股)。
グローバル統一のSalesforce基盤を変えることなく、日本市場特有のLINE文化を取り込めたことは、多国籍企業ならではの大きな成果です。複雑な基幹システムを持つエンタープライズ企業でも、MAACはSalesforceをはじめとする既存の顧客データ基盤に接続し、LINEを「顧客理解の装置」として機能させるハブとなります。
クレッシェンド・ラボはTHE BODY SHOPやNISSAN Taiwanなどのグローバルブランドから中小企業まで800社以上の導入実績を持ち、エンタープライズ規模の複雑な要件にも対応できる技術力と伴走支援体制を備えています。「SalesforceとLINEの連携をどう実現すればいいかわからない」「グローバルのCRM基盤を崩さずに日本のLINE活用を強化したい」そのようなご要望をお持ちの企業様は、ぜひ一度ご相談ください。
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今後は、長期にわたる顧客関係の構築により力を入れていきたいです。現在のLINE活用はマーケティングからセールスまでの活用にとどまっていますが、留学から帰国した後もEFファンとして継続的にLINEでつながっていただくことを目指しています。






