株式会社フィッツコーポレーション

メール離れ時代の顧客接点をLINE×MAACで再構築

香水や化粧品など、「香り」をテーマにした多様なブランドを手がける株式会社フィッツコーポレーション(以下、フィッツ)。 オリジナル製品の開発から海外ブランドの輸入販売、さらに香りで空間を演出する新規事業に至るまで、全国小売企業への卸売りとECを中心に事業を展開しています。しかし、多くの企業と同様に、同社もLINEマーケティ ングにおいて「メッセージ配信が施策の中心となり、その後のデータ活用が十分ではない」という課題を抱えていました。

この課題への対応策として導入されたのが、LINEマーケティング最適化CRMツール「MAAC」で す。MAACは、AIによる顧客分析や行動予測、そして豊富なデータ連携機能を備えたプラット フォーム 。 MAACの導入が、フィッツのLINE戦略にどのような変化をもたらし、具体的な成果に結びついたのか、その詳細についてフィッツUXデザインチームの三川恵理様と長崎可成子様にお話を伺いました。

導入前の課題:「配信中心」から「データ活用」へ。顧客行動の可視化が鍵

フィッツが直面していたLINEマーケティングの課題は、EC事業者にとって共 通の悩みとも言えるでしょう。それは、「メッセージ配信がゴールとなってしまい、その結果や蓄積 されたデータを次の施策へ十分に活かせていない」という点でした。

この課題解決のために選ばれたのが、クレッシェンド・ラボのMAACです。導入の主な理由は、 MAACが持つ以下の特徴でした。

  • ユーザー一人ひとりの行動を詳細に追跡・分析できる機能
  • どのユーザーが配信内容に反応(クリックなど)したかを精度高く特定できる能力
  • 分析の質を高め、データに基づいた効果的なPDCAサイクルを確立できる仕組み

フィッツの顧客層が「購入者層37.5%、ブランド関心層62.5%」という構成であっ たことから、ユーザー行動を正確に把握し、それぞれの顧客セグメントに適したアプローチを行う 上で、顧客行動の可視化は特に重要なテーマでした。

MAACが実現した4つの改善と具体的な成果

MAACの導入は、フィッツのLINEマーケティング戦略を着実に前進させまし た。ここでは、主な4つの取り組みと、それによって得られた成果をご紹介します。

1. データに基づくPDCAサイクルの確立:行動分析を次の施策へ

フィッツ三川氏・長崎氏は、MAACの管理画面の導入で「メッセージ開封から実際の購入に至るまでの数値データを一元的に管理」できるようになったと語ります。これにより、配信したメッセージ が具体的にどのようなビジネス成果に貢献しているのかを、明確に把握することが可能になった のです。

この変化がもたらしたのは、以下のプロセスです。

  • 配信効果の迅速な把握と評価
  • 客観的なデータに基づいた、より効果的な次回施策の立案
  • 効果測定結果を反映した、スピーディーな改善サイクルの実現

単に開封率を追うだけでなく、その先のクリック、ウェブサイト訪問、さらには購買といった一連の 行動までをMAACで追跡できるようになったことで 、効果の高い施策を見極め、改善していくこと が可能になりました。

2. 開封率向上と高いタグ保持率97%:的確なターゲティングの実現

LINEメッセージの開封率を高めるため、フィッツではMAACを活用し、配信時間 帯や通知メッセージの件名についてA/Bテストを継続的に実施しました。

さらに注目すべきは、LINEの友だちがどの経路で追加されたのかを詳細に把握するための取り 組みです。

Copy of Blog Design Templates (by Belinda)

この戦略的なタグ活用により、97%という高いタグ保持コンタクト率(タグが付与されたアクティブな友だちの割合)を実現。これは、獲得した友だちの質を高く維持し、アクティブなユーザーに対 して継続的に的確なアプローチができていることを示しています。

3. 「香り」をオンラインで伝える工夫:クリエイティブと顧客データの連携

香水のように「香り」という、オンライン上では直接伝えにくい商材を扱うフィッツならではの工夫も、MAACの柔軟な機能がサポートしています。

Copy of Blog Design Templates (by Belinda) (1)

特にInstagramからの流入ユーザー向けに実施したアンケート施策では、MAACのWebhook連 携機能を活用し、外部アンケートツール「SurveyCake」と顧客データを紐付けることで、より詳細 なデータ活用を実現しました 。アンケート設計においても、全設問数と所要時間を冒頭で明示し

たり、操作性を考慮したUI/UXを追求したり、回答しやすい簡単な設問から始めるなどの工夫を 凝らし、高い回答率を達成しています。MAACでは、こうして収集したアンケート回答も顧客デー タとして一元管理し、その後のセグメンテーションやパーソナライズ配信に活かすことができます 。

4. 継続的エンゲージメント施策:ブロックを防ぎ、LTV向上を目指すコミュニケーション

初回クーポン利用だけが目的の友だち追加で終わらせず、その後のブロックを防ぎ、長期的な 関係性を構築するための施策もMAACで展開しています。

  • 販促情報だけでなく、香りにまつわるコラムなど、ユーザーにとって価値のあるコンテンツ を定期的に配信
  • 期間限定クーポンをフックに、継続的なサイト訪問や購買を促進

これらの施策は、MAACのセグメント配信機能 やシナリオ配信(オートマチックジャーニー)機能 を活用することで、適切なターゲットに適切なタイミングで届けることが可能です。結果として、一 時的な友だち数の増加に留まらず、顧客とのエンゲージメントを深め、LTV(顧客生涯価値)の向上に貢献しています。

今後の展望:カゴ落ち対策とパーソナライズ配信の強化

フィッツでは、MAACの活用範囲をさらに広げ、LINEマーケティングの効果を 高めていく計画です。

  • カゴ落ち配信による購買意欲の高いユーザーへのアプローチ: ECサイトで商品をカート に追加したものの購入に至らなかったユーザーに対し、MAACとGA4連携 を活用して、 LINE経由で自動的にフォローアップメッセージを送信(カートリマインド配信 )。
  • ECサイトのユーザー情報を活用したパーソナライズ配信: 購入履歴や閲覧履歴といった ECサイト上での詳細な行動データを基に、MAACのAI商品レコメンド機能 なども活用し、 一人ひとりの興味関心に合わせた商品情報を自動で配信。

これらの機能を活用することで、購入検討段階にある顧客へのよりタイムリーな訴求や、 顧客の属性や購買行動に基づいたコミュニケーションが可能になり、さらなるコンバー ジョン率向上が期待されています。

EC事業のLINEマーケティングにおけるMAACの価値

フィッツの事例は、MAACがEC事業者のLINEマーケティングをどのように支 援できるかを示しています。MAAC導入の主なメリットを整理すると、以下の点が挙げられます。

  • LINE内外のユーザー行動履歴を可視化し、統合的に分析できる基盤の構築
  • 施策の投資対効果(ROI)を数値で把握し、データに基づいた意思決定を促進
  • 顧客の属性や行動履歴に基づくセグメント配信により、エンゲージメントと成約率の向上を支援
  • 外部ツールとの連携(GA4、API、Webhookなど)により、分断されていた顧客データを統 合し、活用を促進

フィッツのように、顧客行動分析に基づいたPDCAサイクルを実践し、クリエイ ティブな施策で顧客エンゲージメントを高めたいとお考えのEC事業者の皆様、MAACと共にLINE マーケティングの改善を検討されてみてはいかがでしょうか。

ご興味をお持ちいただけましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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97%

タグ保持コンタクト率(タグが付与されたアクティブ な友だちの割合)